相続した農地の届出を行政書士が代行|10か月の期限・費用・必要書類を解説

親が亡くなり、田んぼや畑などの農地を相続したものの、何の手続きをすればよいか分からない。

「農業をする予定がなくても届出は必要?」

「相続登記を済ませたから、もう手続きは終わっているのでは?」

「地方にある農地なので、農業委員会まで行くことが難しい」

このような方は、農地法第3条の3に基づく届出が必要になっていないか確認してください。

農地を相続した場合は、原則として権利を取得したことを知った時からおおむね10か月以内に、農地の所在地を管轄する農業委員会へ届け出る必要があります。

東京都板橋区高島平の坂本倫朗行政書士事務所では、相続した農地に関する届出書類の作成・提出を支援しています。

農業を継ぐ予定がない方や、相続した農地が遠方にある方もご相談ください。

1. 農地を相続したら、まず確認する3つのこと

農地の相続手続きを進めるために、最初に次の事項を確認しましょう。

確認すること理由
農地の所在地と地番届出先の農業委員会を特定するため
農地を取得した人と時期届出義務や期限を確認するため
相続登記の状況必要書類や他の手続きとの関係を整理するため

農地の所在地や地番が分からない場合には、固定資産税の課税明細書、登記事項証明書、名寄帳などが手掛かりになります。

また、2026年2月から始まった所有不動産記録証明制度も、不動産の所在地を調べる方法の一つです。

なお、相続放棄を検討している場合は、通常の相続手続きを進める前に、法律上の影響を確認する必要があります。

2. 農地を相続したときの届出とは?

農地法第3条の3は、相続などによって農地の権利を取得した場合に、農業委員会への届出を義務付けています。

これは、農業委員会が農地の権利移動を把握し、農地の適切な利用につなげるための制度です。

相続による農地の取得は、通常、農地法第3条の許可を受ける必要はありません。

しかし、許可が不要でも、相続による権利取得の届出は別途必要です。

この届出は、農地の所有権を移すための許可ではなく、すでに発生した権利取得を農業委員会に知らせる手続きです。

3. 届出期限はおおむね10か月以内

農地法第3条の3による届出は、権利を取得したことを知った時から、おおむね10か月以内に行う必要があります。

届出をしなかった場合や、虚偽の届出をした場合には、農地法第69条により10万円以下の過料に処せられる可能性があります。

10か月を過ぎてしまった場合は?

期限を過ぎた場合でも、そのまま放置しないことが大切です。

まず、農地の所在地を管轄する農業委員会に、現在の状況と必要な手続きを確認しましょう。

届出期限を過ぎたからといって、農地の所有権が当然に失われるわけではありません。

ただし、届出義務がなくなるわけでもありません。

当事務所では、届出が遅れている場合の必要書類の確認や、行政手続きの支援についてもご相談を承ります。

4. 農業をしない人でも届出は必要?

はい。農業をする予定がなくても、相続によって農地の権利を取得した場合には、原則として届出が必要です。

例えば、東京都に住んでいる人が、地方の実家にある田んぼを相続した場合です。

本人が会社員であり、今後も農業を行う予定がなくても、農地を相続したという事実は変わりません。

なお、農業委員会によっては、売却・転用など別の手続きを予定している場合の届出の取扱いが異なることがあります。

そのため、具体的な手続きは農地の所在地を管轄する農業委員会に確認します。

5. 相続登記をした場合も農業委員会への届出が必要?

原則として必要です。農業委員会への届出と相続登記は別の手続きです。

手続き提出先目的
農地法第3条の3の届出農業委員会農地の権利取得を届け出る
相続登記法務局不動産の登記名義を変更する

相続登記については、2024年4月1日から義務化されています。

2024年4月1日より前に発生した相続についても、一定の場合は2027年3月31日までに相続登記が必要です。

農地の届出だけを済ませても、相続登記の義務を果たしたことにはなりません。

なお、相続登記申請は司法書士の業務です。当事務所では農業委員会への届出など、行政書士が担当できる業務を取り扱います。

6. 農地の相続届出に必要な書類

一般的に、次のような書類が必要になります。

  • 農地法第3条の3に基づく届出書
  • 農地の所在地・地番・面積などが分かる資料
  • 相続によって権利を取得したことを確認できる資料
  • 代理人による届出の場合は委任状

具体的な添付書類は、自治体によって異なります。

例えば、相続登記が完了した登記事項証明書や登記完了証の写しを求める自治体があります。

一方、取得状況を示す資料の添付を任意としている自治体もあります。

また、提出方法も窓口、郵送、オンラインなど自治体によって異なります。

そのため、必要書類を揃える前に、農地が所在する自治体の農業委員会の取扱いを確認することが重要です。

7. 相続した農地を手放したい場合は?

農地を相続したものの、農業を続ける予定がなく、売却や処分を希望する方もいるでしょう。

その場合、農地の相続届出とは別に、今後の利用や処分方法を考える必要があります。

例えば、次のような選択肢があります。

希望すること検討する手続き・方法
農地のまま他の人に譲る農地法第3条の許可等
農地を宅地などに変更する農地法第4条・第5条の許可・届出等
農用地区域内の土地を転用したい農振除外等の手続き
農地として貸し出したい農地中間管理機構や農業委員会への相談
国に引き取ってもらいたい相続土地国庫帰属制度の要件確認

ただし、これらの方法を必ず利用できるわけではありません。

農地の場所、区域区分、利用状況、取得希望者の有無などによって、可能な方法は異なります。

特に、農地転用は許可・届出の制度があり、希望するだけで自由に転用できるわけではありません。

届出をしただけで農地を手放せるわけではありません

農地法第3条の3の届出は、あくまで相続などによって農地を取得したことを農業委員会に知らせる手続きです。

届出をしたからといって、農地が売却されたり、管理する必要がなくなったりするわけではありません。

相続した農地を手放したい場合は、届出とは別に処分方法を検討しましょう。

8. 坂本事務所で対応できる業務

当事務所では、相続人間で争いのない案件について、主に次の業務を承ります。

農地の相続届出書類の作成

農地の所在、地番、面積、権利取得の内容などを確認し、農地法第3条の3に基づく届出書を作成します。

農業委員会への届出手続き

必要書類や提出方法を確認し、委任に基づいて届出を行います。

農地関係資料の整理

登記事項証明書など、届出に必要な資料を確認・整理します。

関連する農地法手続きのご案内

農地を売却・転用したい場合などは、農地法の許可・届出や農振除外など、別途必要になる手続きをご案内します。

なお、農地の買い手探しや不動産売買の媒介、相続登記などは、当事務所の届出代行業務には含まれません。

9. 農地の相続届出代行の料金

業務料金(税込)
相続した土地に関する行政手続の整理(届出・許可・売却・国庫帰属制度などの選択肢の整理)55,000円〜
農地法第3条の3に基づく相続届出の書類作成・提出個別お見積もり
農地関係の追加資料調査個別お見積もり
複数自治体への届出個別お見積もり
農地転用・農振除外等の申請別途お見積もり

料金の前提(相続人の人数など)や追加料金は、相続手続・生前対策の料金をご覧ください。

対象となる筆数が多い場合や、複数自治体への届出が必要な場合は、別途お見積もりします。

証明書取得費用や郵送費などの実費は別途必要です。

10. ご依頼から届出完了までの流れ

  1. お問い合わせ
    農地の所在地、相続した時期、相続登記の状況をお知らせください。
  2. 必要書類・料金の確認
    農業委員会の取扱いを確認し、業務内容とお見積もりをご案内します。
  3. 届出書類の作成
    農地に関する資料を確認して書類を作成します。
  4. 農業委員会への提出
    委任に基づき、所定の方法で届出を行います。
  5. 届出完了のご報告
    受理状況を確認し、必要な書類・情報をお渡しします。

受理通知書等の交付方法は自治体によって異なります。

11. 東京都板橋区高島平を拠点に対応しています

坂本倫朗行政書士事務所は、東京都板橋区高島平にあります。

板橋区・練馬区・北区・豊島区など東京都23区および埼玉県南部を中心にご相談を承っています。

農地の相続届出は、農地が所在する市町村の農業委員会に提出する必要があります。

相続した農地が遠方にある場合も、郵送等による対応が可能か確認したうえで、受任の可否と費用をご案内します。

12. よくある質問

Q. 相続した農地で農業をしません。それでも届出は必要ですか?

原則として必要です。農業をする予定がないことだけを理由に、届出義務がなくなるわけではありません。売却や転用を予定している場合の具体的な取扱いは、農業委員会に確認します。

Q. 相続登記を済ませていれば届出は不要ですか?

原則として、相続登記とは別に農業委員会への届出が必要です。ただし、個別の取扱いについては農業委員会に確認します。

Q. 届出期限の10か月を過ぎています。今からでも対応できますか?

まずは農業委員会に状況を確認しましょう。当事務所でも届出書類の作成や提出についてご相談を承ります。

Q. 農地が何筆もある場合は、すべて届出が必要ですか?

届出の対象となる農地について、それぞれ所在地・地番等を確認する必要があります。同じ自治体の複数筆について一つの届出書や別紙にまとめられる場合もあります。

Q. 相続した農地を売却したいのですが、売却も依頼できますか?

農地の売買の媒介は当事務所の業務ではありません。ただし、農地法第3条の許可や農地転用に関する行政手続きについては、別途ご相談いただけます。

Q. 相続した農地を国に引き取ってもらうことはできますか?

相続土地国庫帰属制度を検討できる場合があります。ただし、農地の状況や土地に関する要件を満たす必要があり、必ず国に引き取ってもらえるわけではありません。

13. 相続した農地の手続きでお困りの方へ

相続した農地について、農業をする予定がなくても、必要な行政手続きがなくなるわけではありません。

農地の届出をしていない方、届出期限が心配な方、遠方の農業委員会への手続きが難しい方は、ご相談ください。

東京都板橋区高島平の坂本倫朗行政書士事務所では、農地の相続届出書類の作成・提出を支援します。

お問い合わせの際は、農地の所在地、相続した時期、相続登記の状況などをお知らせいただけると、ご案内がスムーズです。