頑張っているのに利益が出ない会社で、努力が空回りしている場所|忙しさと利益は別という構造

頑張っているのに利益が出ない会社で、努力が空回りしている場所|忙しさと利益は別という構造 経営・社長の意思決定
頑張っているのに利益が出ない会社で、努力が空回りしている場所|忙しさと利益は別という構造

「これだけ働いているのに、なぜ残らないんでしょうね」
忙しく動いている社長から、こう聞くことがあります。
朝から晩まで現場に出て、手も足も動かしている。
それでも、利益として残らない。

忙しさと利益は、必ずしもつながりません。
むしろ、忙しいのに利益が薄い会社には、共通して空回りしている場所があります。
本記事では、努力が利益に変わらない構造を、行政書士の立場から整理します。
なお、税務や会計の個別判断には踏み込まず、仕事の選び方や条件という視点での整理です。

努力が利益に変わらない会社で起きていること

まず、忙しさが利益につながらない会社で起きていることを見ます。

忙しい仕事と儲かる仕事が区別されていない

手が動いている仕事と、利益が残る仕事は、必ずしも同じではありません。
ここが区別されていないと、忙しいほど儲かっている気になります。
ところが、締めてみると残っていない。

「とりあえず請ける」で利益の薄い仕事が増える

声がかかると、つい請けてしまう。
断ると次が来ないかもしれない、という不安もあります。
そうして、利益の薄い仕事が少しずつ積み上がっていきます。

自分の時間の使い道が見えていない

社長自身の時間を、何にどれだけ使っているか。
ここが見えていないと、割に合わない仕事に時間を取られていても気づけません。

頑張りが空回りする典型パターン

努力が空回りするときには、似たパターンがあります。

値段を上げられないまま量で補おうとする

一件あたりの利益が薄いから、件数で補おうとする。
すると、さらに忙しくなって、また一件あたりが薄くなる。
量で補う発想は、この悪循環に入りやすいものです。

手間のかかる客・案件に時間を取られる

手のかかる相手や案件に、時間と気力を吸い取られる。
そこに割いた時間は、利益の出る仕事から引かれています。
忙しさの正体が、ここにあることは少なくありません。

粗利を見ずに売上だけを追っている

売上の数字は見ているが、そこから何が残るかは見ていない。
売上が伸びても、残るものが増えていなければ、忙しさだけが増えます。

どこで利益が漏れているかを見る視点

空回りを止めるには、まずどこで漏れているかを見ます。

仕事ごとの粗利を並べてみる

仕事ごとに、いくら残っているかを並べて見ます。
売上の大きさと、残る額は必ずしも一致しません。
並べると、「これは割に合っていなかった」が見えてきます。

時間あたりで見るとどの仕事が割に合うか

同じ利益でも、かかった時間が違えば割の良さは変わります。
時間あたりで見ると、忙しい仕事と儲かる仕事の差がはっきりします。

請けない仕事の線を決める

すべてを請ける必要はありません。
どこから先は請けないか、という線を決めておく。
線があるだけで、利益の薄い仕事に時間を取られにくくなります。

努力を利益に変えるための小さな一歩

一度に変えようとすると、かえって止まります。
小さく始めるのが現実的です。

利益の出る仕事から優先して時間を割く

まず、利益の出る仕事に時間を回します。
全部を見直す前に、割の良い仕事を優先するだけでも変わります。

値づけ・取引条件を見直す

値段だけでなく、支払いの条件や納期も含めて見直します。
買いたたかれない土台を作ることが、利益を守る一歩になります。

判断の基準を書き出して迷いを減らす

どんな仕事を請け、どんな仕事を断るか。
その基準を書き出しておくと、迷いが減ります。
迷っている時間そのものが、見えないコストになっています。

取引・契約を整える視点で行政書士が関われる場面

利益の話は経営判断ですが、土台を整える部分で行政書士が関われます。

取引条件・契約書の見直し(買いたたかれない土台)

取引の条件や契約書を見直し、無理な条件を抱え込まない土台を整える。
書面の形を整えることが、買いたたかれにくさにつながります。

補助金・公的支援との組み合わせ

利益を守るだけでなく、補助金や公的支援で補える部分はないか。
選択肢を広げる視点で関われます。

よくある質問

何から手をつければよいですか

まずは、仕事ごとの粗利を並べて見るところからをおすすめします。
削るより先に、どこが割に合っているかを知るのが順番です。

値上げが怖いときはどうすればよいですか

すべてを一度に上げる必要はありません。
割に合っていない仕事から、条件を見直していくと進めやすくなります。

忙しすぎて見直す時間がないときは

忙しさの原因が、割に合わない仕事にあることも少なくありません。
短い時間でも、まず粗利を並べてみると、手をつける場所が見えてきます。

税理士と行政書士はどう使い分けますか

税務や会計の判断は税理士の領域です。
取引条件や契約書の見直し、補助金との組み合わせは行政書士が関われます。
役割を分けて、必要な相手に相談するのが現実的です。

まとめ

忙しさと利益は、別のものです。
忙しい仕事と儲かる仕事を区別する。
仕事ごとの粗利を並べて見る。
請けない仕事の線を決める。

頑張りを利益に変えるのは、量を増やすことではありません。
どこで漏れているかを見て、割の良い仕事に時間を回すことです。
取引条件や契約の見直しでお困りのことがあれば、一度ご相談ください。

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この記事の執筆者

行政書士 坂本倫朗(さかもと・みちろう)

坂本倫朗行政書士事務所代表。産業廃棄物収集運搬業許可をはじめとする許認可申請、IT・Web事業者向けの契約書・利用規約の作成、補助金・融資支援を行っています。
また、経営者とそのご家族を中心とした相続手続・生前対策に対応しています。
IT分野での実務経験を生かし、生成AIを業務で活用するための仕組みづくりや、契約・責任・業務ルールの整備にも取り組んでいます。

行政書士登録番号:第17081604号
所属:東京都行政書士会
認定経営革新等支援機関(109813007514)
Webサイト:https://sakamoto316.tokyo/

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