産業廃棄物収集運搬業の許可は、法律自体は全国共通です。
しかし、実務運用は都道府県ごとに異なります。
「他県で通ったから同じ書類で大丈夫」
「前の県の申請書をそのまま使えばいい」
この考え方は非常に危険です。
実務では、県ごとの差を理解していないことが原因で補正や再提出になるケースが多くあります。
なぜ都道府県ごとに違いがあるのか?
産業廃棄物処理法は国の法律ですが、
実際の審査・受付は各都道府県が行います。
そのため、
・条例
・要綱
・内部運用基準
・審査方針
に違いが生じます。
同じ法律でも、解釈や運用に差が出るのです。
申請手続きの違い
例えば次のような違いがあります。
・事前予約が必要な県と不要な県
・窓口申請のみの県
・郵送申請が可能な県
・電子申請対応の有無
・標準処理期間の長短
ある県では予約不要でも、
別の県では2か月待ちということもあります。
講習会の扱いの違い
講習会修了証の扱いも県によって差があります。
多くの県では更新講習の有効期限は2年ですが、
埼玉県のように更新講習修了証も5年有効とする運用があります。
また、新規の申請について
・講習未受講でも予約済みなら申請可能な県
・講習修了済みでなければ受理しない県(例:東京都など)
という違いもあります。
車両・駐車場要件の違い
関東圏では排ガス規制の確認が厳しく行われます。
一方で、別の地域ではそこまで厳格に求められない場合もあります。
また、
・駐車場構図の提出を求める県
・土地の履歴事項証明書の提出を求める県
・使用承諾書の様式指定がある県
など、細かな差があります。
品目審査の違い
「全部の品目を取りたい」と希望しても、
県によっては認められないことがあります。
理由としては、
・処分先が確保されていない
・実態に合わない申請
・運搬体制が整っていない
などがあります。
ある県では通っても、
別の県では補正になることがあります。
複数県申請は難易度が上がる
1県だけの申請であれば、手続きは比較的整理できます。
しかし、2県、3県と増えていくほど、
手続きは急激に複雑になります。
なぜなら、
・提出書類の形式が違う
・添付書類の範囲が違う
・運搬計画が県をまたぐ
・求められる説明資料が違う
からです。
前の県をお手本にして、
次の県をそのまま同じ内容で提出すると、
高い確率で補正になります。
必ず「県ごとの手引き」を確認する
最も重要なのは、各都道府県が公開している「手引き」を確認することです。
手引きには、
・必要書類一覧
・記載方法
・添付書類
・注意事項
がまとめられています。
複数県申請の場合は、
必ず県ごとに手引きを読み込む必要があります。
手引きがない県はどうするか?
中には、詳細な手引きを公開していない県もあります。
その場合は、
・記入例を確認する
・申請様式の注意書きを読む
・過去の公開資料を確認する
といった対応が必要です。
それでも不明点がある場合は、
都道府県担当部署へ電話確認することになります。
電話での確認は実務上非常に重要です。
行政書士がすすめる複数県申請の進め方
複数県申請では、
1.最も厳しい県基準に合わせる
2.各県ごとにチェックリストを作る
3.スケジュールをずらして管理する
4.電話確認を前提に進める
ことが重要です。
県ごとの差を甘く見ると、
補正の連鎖が起きます。
まとめ
産業廃棄物収集運搬業許可申請は、
・法律は同じでも運用は違う
・県ごとの差を理解することが重要
・複数県になるほど難易度が上がる
・必ず県ごとの手引きを確認する
・不明点は電話確認する
という特徴があります。
「前の県で通ったから大丈夫」
この発想を捨てることが、
複数県申請成功の第一歩です。
【当事務所のサポート内容】

当事務所では単なる許可申請サポートだけでなく、許可取得後の業務に役立つよう、以下のサポートを行います。
・実務に使える運用マニュアルの提供
・各種変更届への迅速な対応
・日々の運用に関する継続的なご相談対応
許可を「形だけ」にせず、事業の土台として機能させる。
それが当事務所の方針です。
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