契約書に穴あけしてしまった!

法務担当になって慌てるミスのひとつが、契約書にパンチ穴をあけてしまうこと。 契約書ができる過程を知っていたら、やらないと思いますが。 結構やりがちな失敗でよく聞きます。 契約書を捨てたりシュレッターにかけてしまうとシャレにならない大失態で、 こうなると、もう一度契約書を作って、再度契約を結びなおすしかないですかね。 契約書に穴をあけてしまった場合は、 文字が書いてあるところや押印、捺印がそのまま残っていれば、とりあえず、問題はありません。 そして、手書きで契約書を作ることはほぼなくなりましたので、パンチ穴の位置まで印字されているとは思えないですが、どうでしょうか。 ただ、穴をあけないほうがよいのは確かです。 契約書は穴を開けないだけでなく、汚したり折ったりしてはいけないものとして覚えておいてください。 穴をあけないファイリング方法だと、A4のクリアブックを使用するのをお勧めします。 100円ショップにもありますね。 コクヨ ファイル クリヤブック 固定式 黒 A4縦 40枚 ラ-B40D

コピーやスキャンしていたら大丈夫か?

文章内容を保管しておくために、 あらかじめコピー機を使って複製していたり、 スキャンしてPCに取り込んでいた場合はどうでしょう? 残念ながら、複製には法的な効力はありません。 スキャンした画像も同じで法的な効力はありません。 あくまで原本に法的効力があり、だからこそ原本が大事になってくるんです。 原本を残す工夫をしましょう。

契約書の保管期間は法律で決まっている

契約書は、その種類によって保管期間が違います。 通常は10年間です。 正確には、「満期または解約した事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から起算して10年間」です。 種類によってもっと短いものもありますが、原則を10年と覚えておきましょう。

電子署名による契約書の導入をご検討ください。

そもそも紙の契約書をやめてクラウドサインを採用すれば、保管の心配もいりません。 保管中に汚損したり、なくしてしまうリスクも減ります。 検索も簡単です。 契約締結の時は、電子署名を使って契約することを検討してみてください。 クラウドサインであれば、月5通まで無料で使えます(2022年8月現在)。 IT業界やウェブサービスをやっている企業さんは積極採用していますが、 ほかの業界は依然として紙の契約書に頼っているようです。 電子署名による契約は電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)という法で認められた方法です。印紙代が節約できることが多いので、たとえば派遣サービスを利用している企業さんは是非検討してみてください。

はじめての契約書作成でお困りの方に

契約書作成のルールは独特ですよね。

入門書と書かれている本も難しい。 使われている言葉に慣れるまでに時間がかかるのです。

「じっくり勉強している暇はない、でも契約書作成のポイントを素早くつかみたい」 という人のために、テキストを作成しました。

以下の記事で紹介しています。 契約書の書き方だけでなく、 契約を結ぶまでのやりとりの仕方やお作法についても書いています。
契約書の超初心者向けテキスト「すらすら読めて一生使える 契約書のルールとマナー」
全部で、23511文字。

このテキストを書くのには時間がかかりました。 過去7年間の契約書作成で経験したことを落とし込んでいます。

このテキストを書いたのは、やりとりの仕方やお作法についてまで書いてある本がなかったからです。 よろしければご活用ください。 また、「契約書作成を依頼したい」、「自分で作った契約書をみてもらいたい」という、ご相談がありましたら、 当事務所のサービス「IT契約書作成のミカタ」までご相談下さい。