契約書は単に契約内容を書くだけではなく、別紙を添付することがあります。
これは仕事を進める上で、知っているべき情報です。

別紙も契約内容の一部です

契約書につけた別紙は、契約内容に含まれます。
契約文中に「詳細は別紙に記載」と案内していると丁寧です。

この別紙を修正する必要が出た場合は、契約内容の変更になります。

「かんたんな契約書」は過去のものになりつつある

契約書の作成をお願いされるときに
「契約書は形式的にペラ1でいいですから」
と言われることとがあります。

現在では、「かんたんな契約」は過去のものになりつつあります。

「コンプライアンス強化」という言葉がどこの言葉でも聞かれるようになりました。
「法令や規則を守る」という意味です。

企業の大小は関係なく、成長している企業ほど、しっかりした契約書を作成しています。

その契約書には細かな規定を記すだけでなく、
資料として別紙が使われることも珍しくなくなりました。

契約書は仕事のマニュアルとして使いましょう

別紙に書かれている内容は、契約によってさまざまです。

ソフトウェアの開発であれば、別紙として仕様書を添付することがあります。

講師の業務委託契約書であれば、別紙の中に取材の方法・授業の始め方・授業後の対応などが書いてあります。

契約書が厚くなっていくことについては、私は、良い傾向であると思います。

契約内容が厚みを増し、別紙までついてくると、
契約書は単なる契約の合意に関する記念碑ではなく、
契約締結後も仕事で積極的に参照していく資料となるのです。

仕事に関わる人にも読んでもらおう

契約に携わった人以外の人にも契約の内容を知ってもらうことは、
仕事上でトラブルを回避するために役に立ちます。

可能であれば、契約書は社内で共有することをお勧めします。

契約の金額を従業員に見られたくないこともあるかもしれませんが、
見られたくない部分を伏字するなど工夫しても共有する価値があります。

納期がいつで、どのような納品をする必要があるのか。
相手方がどんな変更に応じてくれそうかといった判断材料は、仕事をする上での貴重な情報です。

さらに、別紙として当てられた資料で、
どのような仕事をの進め方をするかを共有しておくと、
仕事がやりやすくなるはずです。

秘密情報は、契約書より実行が大事

また、秘密情報の取り扱いを全員で共有する意義も大きいと考えます。

現場に行くとよくわかりますが、従業員は、何が秘密情報化を知らないまま仕事をしていることが多いのです。

エンジニアはどの情報が秘密情報であるかを把握していないときがあります。
この状態は危険です。

エンジニアも悪意があって秘密情報を漏らそうとしてはいないでしょうから、
契約書を読んで理解してもらいましょう。

秘密情報を実際に取り扱うのは、現場の人達です。

はじめての契約書作成でお困りの方に

契約書作成のルールは独特ですよね。

入門書と書かれている本も難しい。
使われている言葉に慣れるまでに時間がかかるのです。

「じっくり勉強している暇はない、でも契約書作成のポイントを素早くつかみたい」
という人のために、テキストを作成しました。

以下の記事で紹介しています。
契約書の書き方だけでなく、
契約を結ぶまでのやりとりの仕方やお作法についても書いています。

契約書の超初心者向けテキスト「すらすら読めて一生使える 契約書のルールとマナー」

全部で、23511文字。

このテキストを書くのには時間がかかりました。
過去7年間の契約書作成で経験したことを落とし込んでいます。

このテキストを書いたのは、やりとりの仕方やお作法についてまで書いてある本がなかったからです。
よろしければご活用ください。

また、「契約書作成を依頼したい」、「自分で作った契約書をみてもらいたい」というご相談がありましたら、
当事務所のサービス「IT契約書作成のミカタ」までご相談下さい。